読売新聞2009年4月24日朝刊4面(仙台では)「全国で憲法議論へ」によると、日本青年会議所が憲法記念日に全国47都道府県でタウンミーティングを開催するという。その時記者会見した安里繁信会頭いわく、「改憲、護憲という二つの論調にとどまらず、そもそも憲法とは何かを国民目線で改めて考えたい」。
改憲、護憲を論じるのは結構だ。しかし、「そもそも憲法とは何かを国民目線で改めて考え」る必要はないだろう。
こんなの、憲法の教科書を見れば書いてあるからだ。
憲法は、「自由の基礎法」であり、「制限規範」であり、「最高法規」なのだ(カギカッコは、芦部信喜『憲法』(新版補訂版 岩波書店。最新版で確認されたし)から引用)。自由と人権を守るために、国家権力を制限する、法律と異なる最高の法規範なのである。
「そもそも憲法とは何か」ということは、とりあえずはこの程度で十分である(もちろん、詳しく学習することを否定するものではない)。聖徳太子を持ち出すなどのアナクロな議論は、時間のムダなのでやらないことを祈りたい。
なお、タウンミーティングの会場などは、各自お調べください。