清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

封じ手は あまりいい手じゃ なかったな(2010 JT杯に 行ってきた)

2010年7月3日に、夢メッセ宮城において、JT将棋日本シリーズが行われた。行ってきたので、本エントリーで書く。

約1時間前から、優先席確保のために並ぶ。その甲斐あってか、いい席が取れそうだ。並んでいると、将棋雑誌で顔を見たことがある、読売新聞の西條耕一記者を見かけた。取材熱心である。

パンフレットを見ると、今年は、対戦成績の表がない。パンフレットの中で一番楽しみにしていたコーナーだっただけに、残念。

そうこうしているうちに、ことも大会の決勝が行われた。(JT将棋日本シリーズ「2010年度『こども大会』結果」(http://www.jti.co.jp/knowledge/shogi/k_taikai/2010/index.html
参照)。

まずは低学年の部。「近藤 光君(仙台市立広瀬小3年)vs 生平大悟君(八戸市立柏崎小2年) 98手にて近藤君の勝ち! 」とある。将棋は相横歩取り。誘導するほうも受けて立つほうも度胸がいい。ただ、生平君の研究範囲から外れた戦いになり、悪手が出てしまった。ただ、そこからの指し手が粘り強く、98手まで行ったのは大したものだ。途中は後手玉のトン死筋があったと、解説の佐藤秀司七段が言っていた(もっとも、合い駒を間違えなければの話)。負けはしたものの、生平君は大したものだ、と思った。

次は高学年の部。「木村孝太郎君(青森市立三内西小5年)vs 相坂啓太君(青森市立浜田小6年) 122手にて木村君の勝ち! 」とある。先生が同じのライバル対決だとか。将棋は、木村君の純粋四間飛車千葉涼子女流三段が昔「絶滅危惧品種」と言っていた戦型)に、相坂君の棒銀。途中から、木村君に好手が続き(テクニックを用いて馬を作ったり、次の一手になりうる妙着が出たり)、勝利。子ども大会が意外と面白かった(仕方がないことだか、緊張のあまりポカ一発で終わる対局もあるが、今年はそれがなかったことに感嘆した)。

いよいよプロ公式戦。対局者は、森内俊之九段vs阿久津主税七段。抱負は、森内九段は(以下、主旨)「スローペースに持ち込む」、「年を取っても負けない」。阿久津七段は「NHKの講座を見ている人が多いだろうから、カッコいい手を見せる」。

振り駒は阿久津七段の先手。対局開始。以下、「2010年度 一回戦第三局 東北大会」(http://www.jti.co.jp/knowledge/shogi/professional/2010/1-3kyoku/index.html
を参照のこと。

阿久津七段は、矢倉が嫌いと聞いたことがあるが、その通りに、矢倉にはならず、得意と思われる、相掛かり引き飛車棒銀を採用。森内九段も着々と駒組みを進める(盤に並べて鑑賞されたし)。

そうこうしているうちに封じ手。阿久津七段の手番。候補手は、6七金右、8八玉、1六歩があったが、私は4七銀に一票(お客さんは封じ手予想クイズに投票できる)。

10分休憩の後、封じ手開封。4七銀(テキスト棋譜1番上の左から3段目。なお、読み方はわかりますよね)。当たった。しかし、解説の佐藤秀司七段の評判は悪かった。理由は、次の2四歩から、銀冠に組めるので、桂馬(3三)の頭を攻められないことと、「銀の繰り替えで3手で5六銀と上がれるところを5手かけるなど、微妙に手損をして」しまったこと。封じ手が当たっても威張れない展開になってしまった。

その後は、森内九段の猛攻。阿久津七段は「9六角では、もう少し辛抱すべきだった」と言っていたが、おおむね森内九段の猛攻がうまくいったようだ。もっとも、見ている方としては、阿久津七段の反撃が厳しく、4一角成の局面では、阿久津七段の逆転勝ちかと思ってしまった。しかし、実際には、森内九段読み切り(100%ではないが)の局面であり、阿久津七段も負けを覚悟していた模様。しかし、将棋は面白かった。

その後は抽選会。4七銀を当てた人は、会場広しと言えどもたった40人。何とかなるかと思ったが、外れてしまった。なお、勝利者予想クイズもあるが、封じての局面は、阿久津七段が勝ちそうだと思ったので、私は阿久津七段と書いたので、対象外。抽選とは縁がなく、最後は森内九段と握手。永世名人と握手をしたのは初めてであり、満足して帰宅の途についた。

*文章は、敬語等を用いていません。ウェブは、2010年7月5日現在。