「経済を見る眼」によると(以下、清高要約)、コメディビデオを見せると幸福度が上がり、生産性や忍耐力(投資や貯蓄に重要)が上がったという。
一方、悲しい経験をすると、幸福度が下がり、生産性が下がるという。
最近、『経済成長とモラル』(ベンジャミン・M・フリードマン、東洋経済新報社、2011)というのを読んだが、それによると、経済成長が、モラルの向上などの進歩をもたらすのだという(もっとも、経済成長のために何をやってもいいとは書いていない)。読んだ限りでは、経済成長→モラルの向上という関係が強いと思ったが、慎重に書いているので、相関関係にとどまっている。
経済成長=生産性でも、モラルの向上=幸福度でもないが、経済成長をするといいことがあるのか、いいと思って仕事をするから経済成長や生産性上昇というポジティブな結果が出るのか、どちらにしても、本当ならばいい話である。
閉じこもったり他人に厳しくしたりする前に、開いた心と寛容性を持つことから始めるのもいいかもしれない。
*文中一部敬称略