清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

『拷問と 処刑の歴史』 前篇だ

2013年6月8日14時から20時までは、CS・ディスカバリーで「拷問と処刑の歴史」全6回シリーズが一挙に放送されたが、そのうちから前篇というべき、第1回から第3回にあたる、古代(第1回)、近世(第2回)、近代(第3回)を録画して観た(第4回から第6回については、

 

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 以下「処刑拷問」と表記)で軽く取り上げた)。

 
「処刑拷問」でも取り上げたが、番組の構成は、その時代(古代なら古代に生まれた、近代なら現在の方法、といった具合に)の処刑・拷問方法、どれくらいの威力かの実験、使われた技術の現代への応用、である。
 
第1回から第3回も、残酷な処刑・拷問方法のオン・パレードで、面白い内容だった(不愉快だ、と怒ってはいけない。現在の日本も、第3回で取り上げた、ロングドロップという絞首刑の方法を採用している)。
 
たとえば、第1回で取り上げられた、シシリア島で生まれた「ファラリスの雄牛」。人を閉じ込めて、腹部に火を付けると、中に閉じ込められた人間は叫び、それが管を通って牛の鳴き声になるという。そしてその技術は、金管楽器に使われているとか。最終的に人が死んでしまうので残虐に決まっているが、なぜか面白さを感じてしまった(繰り返すが、怒るな。今の日本を見よ!)。
 
「処刑拷問」の記憶があまりないが(もっと詳しく書けばよかったかな)、「処刑拷問」では、フィクションだったり、効果がなかったりという処刑・拷問方法があったとは記憶していない。第1回で取り上げられた「アペガの像」、第2回で取り上げられた「恐怖の振り子」は、実際に人を殺すほどの効果がなかったことを知ったのもよかった。
 
ローマのコロッセウムというのは競技場のイメージだが、実は処刑のための道具でもあった(どこから飢えた猛獣が出てくるかわからない。なお、コロッセウムの技術はエレベーターに応用されている)といったような、意表を突く内容もあった。
 
その他、第1回、第2回は、大車輪、鉄の処女など、人間というのは、技術も開発するが、それを残虐な方向にも使うことが歴史的にもあったということがわかり、有益であった。
 
そして第3回は近代。つい最近まで(1981年)フランスで用いられたギロチン、現在でも世界各国で用いられている絞首、銃殺(5人で心臓めがけて打ち込み、死ななければ体調が頭を撃つとか)、電気イス(人体に流れた電流が多くなると混乱して死んでしまう)という処刑方法が取り上げられていた。これらの処刑方法は、少しでも処刑される人の苦痛を緩和しようと努力しているが、結局それほど緩和されず、人道的とも見られない。ゆえに、死刑廃止にしようというのは、番組では主張していないが、十分に考えられる。
 
「拷問と処刑の歴史」シリーズ、全6回を見ての教訓は、①人間というのは素晴らしい技術を開発して進歩したが、それが残虐な処刑や拷問にも使われているので、技術を使うには人の心が必要だということ、②どんなに苦痛を緩和しようとしても緩和するのは難しいから処刑で人の命を奪うのはよくないこと(苦痛をあえて与えようとするたぐいは非人道的として否定されるべきなのは言うまでもない)、といったところか(もちろん②は番組の主張ではなく、清高の視聴後の感想)。