清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

無償化の 話じゃないよ 中室牧子

読売新聞2018年1月12日朝刊13版4面に、①「教育無償化『一律』慎重に」と題して、慶応大学総合政策学部准教授の中室牧子さんのコメントが載っていた。

 
中室さんと言えば、読者ならご存じだろうが、『「学力」の経済学』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)という本を出している人。ただ、ある雑誌の見出しを見た限りでは、(上等な話をしていないな)という印象だったので、『「学力」の経済学』は未読。今回のコメントも(上等な話をしていないな)という印象だったので、読まなくて良かったと思った。以下においては、①を引用しつつ検討する。
 
「教育無償化を一律で進めることは慎重であるべきだ」?記事で後述された高等教育もそうだが、経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約第13条第2項(a)~(c)で「無償化」が謳われている。もっとも、初等教育は「無償のものとする」(a)とあるが、中等教育以降は「特に、無償教育の漸進的な導入」(b)、(c)だが、「一律で進めることは慎重であるべき」(①)根拠は見いだせない。
 
保育所や幼稚園は親の所得に応じた応能負担となっている。3~5歳児の幼児教育・保育を一律で無償にした場合、大きな恩恵を受けるのは高所得者だ」というのは、消費税法第1条第2項で「消費税の収入については(略)少子化に対処するための施策に要する経費に充てるものとする」からであって、無償化の財源に消費税を使わなければいいだけの話である(消費税法第1条第2項の改正を提言すべきである)。例えば所得税のみが財源なら、応能負担である。ところで、現行では、「高所得者は子どもの塾や習い事に充てられる」という事実が存在しないんだろうか?
 
要は、中室さんは、どの税金を財源にすべきかという議論をしないで、無償化けしからん!ありきで議論をしているから頓珍漢な内容になってしまったということである。筆者が中室さんの本を読むことはたぶんないな。もっとまともな見解を述べないとね。
 
*タイトル敬称略。