昨日は悪い日だった。
その原因は(反応した筆者も悪いが)、読売新聞2018年12月27日朝刊12版11面にある「戦後の「神話」 崩れた30年」である。
そもそも「「昭和の政治家は『何のために自分はいるのか』ということを強く意識していた」が「こうした矜持が平成の政治家には感じられない」と根拠のない主観を読まされてもなぁ。
本来ならここで(読む価値なし!)と視界から消せばよかったんだろうが(ABCテレビ「芸能人格付けチェック」(毎年1月1日などに放送)をイメージ)、お人よしの(?)筆者は続きも読んでしまう。
「(略)時に政治家は国民につらいことを求めるために存在する。震災からの復興、消費税を含む財政問題でも、優先順位をつけ、ある意味で『強権』を発動するときにこそ、政治が最も意味をなす。がまんをしてもらう人たちを説得し、納得してもらうのが民主主義だ。それを実行する政治力が(平成の政治家に。筆者補足)なかった。『民主主義は全員一致』という幻想にとらわれている」って、さすが小説家、妄想のオンパレード(大笑い)。え、「中部読売新聞記者を経て」(プロフィール)? じゃ、以前の読売新聞って相当フェイクニュースがあったということ? それはさておき、野田政権時に実現した復興増税って何だったの?あと、衆議院と参議院のねじれというのも、真山の頭にはなかったんだろうなぁ(形式的な与党だけの賛成では法律ができない)。
真山の暴走・妄想はまだまだ続く!「政権交代は必要か」の問いに、「『あったらいいですか』と聞かれれば『はい』と答えている。そこには『以前の民主党政権のようなものではだめ』というただし書きがつく。「平成で一番の出来事は『3・11』(東日本大震災)だ。それまではおそらく多くの人が『首相なんて誰がやっても同じ』と思っていた。民主党政権の迷走を見て考えを改めただろう」って、本気で心配したな、(コイツ、頭大丈夫か?)と。先ほど書いた復興増税って、「『民主党政権』」ですぞ。震災時の「民主党政権の迷走」ということであれば、それが「民主党政権の迷走」と判断できる根拠はない。同じ条件を再現できないし、今後同様の震災があれば民主党政権の対応を踏まえるから普通はいい対応になるからである。もしかして真山の頭の中は(民主党政権だったから神様が怒って大地震を起こした)?石原慎太郎だってそういうことは言ってないぞ(日経ビジネスONLINE「石原慎太郎氏:今、明かす「天罰発言」の真意「いつから日本人は自分のことだけ考えるようになったんだ」」(坂田亮太郎。2018年3月29日。https://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20150302/278140/032800006/?P=1
。なお、「自民党政権だったらそこまでひどいことはなかったんでしょうか」という質問に対する答え「管理能力とかあったんじゃないかと思いますね」に根拠はない)。
「現状はどうか」という記者の質問に「政権与党が緊張感を持つような野党があれば政権交代してもいい」と真山は答える。筆者の印象論では、明日にでも立憲民主党中心の連立政権にしてもいいということになる。テレビを観ていると安倍晋三内閣総理大臣って野党の質問にイラつく場面があるから。
政権交代「が難しいなら自民党の中での政権交代があっていい。かつての衆院中選挙区制時代がそうだった」のくだりを読んで、(コイツ、政治学的な知識ゼロだからバカなことを答えて平然としているんだな)と思った。なぜ中選挙区制(大選挙区制限連記制)がほとんどの国で採用されないのかくらい理解しないと。なお、「自民党の中での政権交代があっていい」という部分は否定しない(選挙制度に関する無知の指摘だから)。
真山はさらに「政治は本当に生々しくて、誰かが得をし、誰かが損をすることでバランスを取っている」という。この部分は正しいが、それならば「緊張感」があろうがなかろうが「『以前の民主党政権』」であっても政権交代を是としないとダメあろう。得をする人が恒久的に得をすることになるから。もっとも、少数しか支持がないのに強制的に交代させることもできないが。なお、あくまで筆者の記憶だが、民主党政権になって既得権益が打破されたという論考を見たことがある。
*文中敬称略。