清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

桑田佳祐の 音楽論が 参考に

NHK総合テレビで2019年3月20日22時から放送された「桑田佳祐 大衆音楽史「ひとり紅白歌合戦」〜昭和・平成、そして新たな時代へ〜」(https://www4.nhk.or.jp/P5620/

)を観た。なかなか面白かったので、以下、(1)桑田佳祐さんのパフォーマンスについて、(2)大衆音楽史について、(3)その他、それぞれ書いてみたい。
 
まず(1)。筆者は正直言って、サザンオールスターズ、ならびに桑田佳祐ソロ名義、その他、桑田さん関連のオリジナルソングで、好きな歌は、ない。筆者の心をとらえるものがないからである(歌などそんなもの。心をとらえて、それから客観的に分析する(する場合))。ただ、以前、どうしても桑田さん、ならびにサザンオールスターズの魅力を知りたく思い(別に知らなくてもいいんだけどね)、『偉大なる歌謡曲に感謝 ~東京の唄~』(2016年8月26日23時からフジテレビ系列で放送)を観たが(当ブログ「AKB やっぱり少女 趣味だった」(https://blogs.yahoo.co.jp/kiyotaka_since1974/56093301.html
)参照)、それが面白かったのでまた桑田さん関連の番組を見た次第である。
 
ところで以前、『週刊現代』(講談社)2013年3月2日号で、「新シリーズ 『日本一を決めよう』 美空ひばりか、ちあきなおみか、沢田研二か、それとも松田聖子か 日本で一番歌がうまいのはこの人だ」という企画があったのだが(当ブログ「松田聖子 そんなに歌が うまかった?」(https://blogs.yahoo.co.jp/kiyotaka_since1974/53714401.html
)参照)、立ち読みの限りでは、桑田さんが歌が上手いとされることに疑問を持った。しかし、今回のNHK総合テレビの番組を観ると、桑田さんは歌が上手いと認識した。オリジナルをオマージュしつつ、桑田色を加え、それがまた絶妙な感じだったからである。多少「悪ふざけ」(NHK総合桑田佳祐 大衆音楽史「ひとり紅白歌合戦」〜昭和・平成、そして新たな時代へ〜」より)はあるが、それがまた面白く感じた。
 
次は(2)。桑田さんによると、「洋楽を聴くにつれて一周回ると、どうしても歌謡曲にたどりつく」だとか、歌謡曲は「洋楽並みのことをやっているし、洋楽を聴いた耳だと理解できる」のだという。この話はどこかで見たことがある。それは、某所で、NOBUさんの『英語で歌えば上手くなる! ボーカリスト養成プログラム』(アルファベータブックス、2017)を立ち読みした時のことである。立ち読みなので記憶に頼り、引用にはしないが、フォークやニューミュージックは洋楽をベースにした音楽なのに対し、最近のJ-POPは洋楽を取り入れずに独自の進化を遂げたがゆえに世界標準を満たさなくなっているという内容だった。桑田さんはNOBUさんのようには言っていない(番組において、平成のアーティストについて「洋楽」という言葉を用いた言及がなかった)。しかし、筆者が桑田さんの歌の上手さを考慮せずに番組を観た限りでは、いわゆる昭和歌謡のほうが、平成の音楽より感動した。筆者はおそらく日本人の平均より洋楽を聴いていないと思うが、それでも楽曲はおおむね平成より昭和のヒット曲のほうがいい音楽だと思ったが、それは作り手が洋楽をどれだけ聴いているかが違うのかもしれないな、と思った。もっとも、洋楽だからすばらしい、日本独自だからペケ、ではないが、洋楽が人類共通の基準であるという側面を否定するのも難しい(前述のNOBUさんの本にも似たような記述があったと記憶)。
 
そして(3)。桑田さんの名曲論も参考になった。番組の桑田さんのコメントによると、「名曲っていうのは、聴いて良しだけど、歌ってもっていかれる。歌という入れ物をお借りして、入れ物の中を自分の心が自由に動き回れる。大事な器を与えてもらうような感じ」なのだという。これは読者が、プロやオリジナル志向ではなく、カラオケで歌う場合に大いに参考になるコメントだった。試みに、書店で名曲集を買って、YouTubeあたりで検索して聴いて、歌ってごらんなさい。筆者も桑田さんの見解に賛成だし、読者も同意できるだろう。ただ、いわゆる名曲でなくても、筆者の場合、自分の好きな曲であれば「歌ってもっていかれる」場合が多いが。
 
*タイトル、文中一部敬称略。