清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

旧民主党 絶対イヤが 自民党

1.まずは①朝日新聞デジタル「新型コロナで改正特措法が成立 「緊急事態宣言」可能に」(2020年3月13日 21時10分)をご覧ください。

www.asahi.com

 

①によると、

 新型コロナウイルス新型インフルエンザ等対策特別措置法の対象に加える改正法が13日の参院本会議で、自民、公明両党や立憲民主党などの賛成多数で可決、成立した

 という。

 

しかし、②弁護士ドットコムニュース「新型コロナ対策、特措法改正による「緊急事態宣言」は本当に必要なのか」(2020年3月5日12時)

www.bengo4.com

によると、

 

ーーそもそも今回、特措法の改正は必要あるのでしょうか。

政府は、特措法の改正を1週間程度でできると見込んでいるようですが、そうであればもっと早い段階で特措法の改正ができたはずです。さらに、そもそも改正しないと適用できないわけでもないと考えられます。

新型コロナウイルス自体は既知のもので新感染症ではないから適用できないと説明されているようですが、特措法で準用する感染症法では、「『新感染症』とは、人から人に伝染すると認められる疾病であって、既に知られている感染性の疾病とその病状又は治療の結果が明らかに異なるもので、当該疾病にかかった場合の病状の程度が重篤であり、かつ、当該疾病のまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう。」とされています。

そうすると、従来のコロナと違って、今回の新型コロナは無症状でも感染させ、高齢者の重篤化の危険が高いわけですから、「病状又は治療の結果が明らかに異なる」ということは可能と考えられます。無理スジの東京高検の黒川弘務検事長の定年延長を口頭決裁で解釈変更してできるなら、この程度の解釈はできるはずです。

そうすると、憲法改正による緊急事態条項どころか、特措法の改正すら必要なく、今すぐ解釈変更して対応していくべきなのではないでしょうか。改正が必要だから適用できないというのは、さらに対応を遅らせることになります。むしろ、これまで対応が遅れてきたことの言い訳として、法改正が必要だったからと言っているのではないでしょうか。

 とのこと。

 

上記弁護士ドットコムニュースの記事が正しいかは未確認だが、改正する必要がないのに何で改正するんだろう、くらいの疑問はあってもいいな、と思った。

 

その謎(というほどでもないが)の解明のヒントは、③参議院HP「議案情報 第180回国会(常会) 議案審議情報 新型インフルエンザ等対策特別措置法案」である。https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/180/meisai/m18003180058.htm

 

そのサイトの「(新型インフルエンザ等対策特別措置法案の投票結果はこちら)」をクリックしてみると(https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/vote/180/180-0427-v001.htm)、自由民主党議員は、賛成も反対もしていないのだ(採決を棄権した)。

 

2.話は変わって、④朝日新聞デジタル(保守のみなさん、一番手ごろだから朝日新聞デジタルを紹介するだけで、朝日新聞を支持しているわけではない)「65歳定年法案、閣議決定 検事長の定年延長も可能に」(2020年3月13日 10時42分)

www.asahi.com

によると、

 政府は13日、国家公務員の定年を段階的に65歳へ引き上げる国家公務員法検察庁法などの改正案を閣議決定した

という。

 

たしか公務員の65歳定年って、旧民主党が主張してたよな? ⑤衆議院議員江田けんじHP「国家公務員人件費2割減の虚構 ・・・民主党マニフェスト」(2010年3月1日。http://www.eda-k.net/column/week/2010/03/20100301.html)によると、

民主党は一方で、その天下り(早期勧奨退職・肩たたき)を禁止する代わりに、国家公務員が65歳の定年まで働けるようにすると公約している

とのこと。

 

3.以上2つの朝日新聞デジタルの記事で分かったことは、自由民主党の存在の第一義は、旧民主党がイヤだ!ということのようである。政策や法案の内容を是々非々で検討するのではなく、(とにかく旧民主党政権が言ったんだからイヤなんだい!)という、駄々っ子の集団だということのようだ。新型インフルエンザ等対策特別措置法であれ国家公務員の65歳定年であれ、旧民主党が言ったからやりたくなかったんだよね?よしよしヾ(・ω・`)。しかし、新型インフルエンザ等対策特別措置法であれば、スピードが大事なはずであるし(状況は刻々と変わり得るから)、黒川弘務・東京地方検察庁検事長の定年延長だって、現状の無理な解釈(

kiyotaka-since1974.hatenablog.com

をご一読)をするずっと前に国家公務員法等を改正すればいいのである。それをせずに旧民主党が嫌いだ!の一点張りで妥当性を欠く対応の連発なのだから、日本に必要ないんじゃないか?だって、『民主主義の死に方:二極化する政治が招く独裁への道』(スティーブン・レビツキー / ダニエル・ジブラット、共著、新潮社、2018)p258の表現を借りると(あえて引用にしたのは、『民主主義の死に方(略)』を読んでほしいから)、「相互的寛容」がないんだもん。