いわゆる袴田事件の第１審を担当した元裁判官が、袴田死刑囚は無罪だとして、支援団体の集会で無罪の心証を話したことが話題となっている（３月１０日読売新聞朝刊社会面３４頁（仙台では）などを参照）。
このことについては、裁判所法第７５条第２項（「その評議の経過ならびに各裁判官の意見（中略）については、この法律に特別の定がない限り（本件ではないと思う）、秘密を守らなければならない」という規定）を根拠に、批判もあろう。それは一理ある。
しかし、無罪だと思ったら一刻も早く死刑囚を解放しなければならないというこの元裁判官の気持ちもわかるし、公の場で発表した勇気を評価したいものだ。
