清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

戦争に どう向かい合う 日本人

今日は第2次世界大戦関係のネタを2つ。ついでに、なるほどと思った記事のサイトも紹介する。

1つめは、中国人の強制連行について。最高裁判所第2小法廷は、日中友好宣言などを根拠に、個人の賠償請求権を放棄したとの判断を下した(詳細は右記の東京新聞のサイト参照。http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007042790135814.html)。

まぁ、ありうる判断だろうな。国家間で賠償を放棄したのに、放棄した国の国民から賠償請求されてもね、という主張は十分成立しうるからである。

これについては、中国新聞がなかなか面白い記事を書いている(http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200704270214.html)。

最初は除斥期間を主張して退けていたが、「正義に反する」として新たに持ち出されたのが、請求権放棄論だそうだ。でも、正義に反するのならばどちらの理屈も同じように思うが、やはり、条約の存在は大きいのだろう。

それにしても、国家間の条約って、個人の請求権まで及ぼすべきかどうかは検討しなければならないだろう(及ぼせば国家意思により請求権が認められなくなるが、それがいいか、及ぼさないのならば国家間の約束(法律より上位とされる)が軽んじられていいのか、それぞれ問題がある)。

2つめは、安倍晋三さんが、アメリカ合衆国連邦議会において、従軍慰安婦について、国家が強制したという証拠は見出せていないと主張しつつも、謝罪したそうだ。

NHKのラジオニュースでは好意的に報じられていたが、中央日報のサイト(http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=86940&servcode=200§code=200
など、批判的に報じるものも多い。

こういう問題って、政治家の仕事なのでしょうかねぇ。あったなかったは裁判官(従軍慰安婦問題って、裁判で確定したの?)、ならびに歴史家の仕事で、下手なことは言えないのではないかしら。

2つの事件に共通するのは、とくに日本の裁判所が戦争について向かい合う覚悟があるのかが問われているということである(しかし、国際司法裁判所の判断を仰ぐのは無理そうだし(国際人権規約の選定議定書を批准していないので、日本国の人権問題は国内の裁判所でしか裁けない、というのを聞いたことがある)、そもそも訴えるのが遅い、ということもある)。

(追記)19時のNHKニュースを見たところ、判決は、日中友好宣言には個人の請求権の放棄の項目がないそうだが(情報を求めます)、日本との平和条約第14条(b)に「連合国及びその国民の他の請求権」「を放棄する」とあり、それを日中友好宣言に読み込んだとのこと。この解釈が成り立つかは、私にはわからない(別条件で締結したという解釈も可能と思うから)。