用があり、仙台市の青葉区役所の近くを通りかかったところ、以下のような垂れ幕が。
「社会を支える25歳をめざして 仙台自分づくり教育 小中学生職場体験」
職場体験は、実際の効果はさておき、悪いことではない。しかし、垂れ幕には、疑問がある。
それは、「社会を支える25歳をめざして」のくだり。
第1に、25歳になれば必ず「社会を支える」人間になるわけではないから。修行中の人もいるし、失業、病気などで「社会を支える」側にならない人もいるから。下手をすると、「社会を支える」側でない人に対する差別感情を引き起こすかもしれない。
第2に、たしかに、仙台市の職員(特別区(東京23区)ではないので、区の職員ではない)になることは「社会を支える」ことにはなろう。しかし、これも疑問だ。
(1)「社会を支える」のは、仙台市の職員だけではないから(もっとも、これは誤読の可能性が高い解釈ではある)。
(2)そもそも仕事は、「社会を支える」ためにするのではなく、自分を支えるためにするから。自分を支えようとする結果「社会を支える」ことになるのだ(自給自足でなければ)。
職場体験は結構だが、「社会を支える」という不適当な表現は慎んだほうが良い。