社団法人日本将棋連盟が、第37回将棋大賞を発表した(「第37回将棋大賞決まる!|お知らせ・イベント情報:日本将棋連盟」(http://www.shogi.or.jp/topics/2010/04/37.html)
。カギカッコ内は、題名以外は上記URLからの引用)。
最優秀棋士賞(羽生善治名人)、優秀棋士賞(久保利明二冠)など、おおむね妥当だが、ビックリしたのもある。
まず、「第16回升田幸三賞 飯島栄治六段 ※飯島流引き角戦法 」。これ、今年の新戦法だったっけ(『将棋世界』2008年8月号に「新・飯島流引き角戦法」という講座がある)?また、よく指されたっけ?飯島六段は昇級したが、この戦法の活躍が大きかったということなのだろうか?私は中村修九段だと思った。これも昔の指し方だが、後手番で7四歩を突く戦法が、(うろ覚えで申し訳ないが、)澤田真吾四段が用いて復活したからである。
もっと驚いたのは、名局賞。「第4回名局賞 第35期棋王戦五番勝負第5局 久保利明棋王―佐藤康光九段 」について言えば、久保棋王(棋王戦ゆえ)が穴熊にしてそのまま押し切ればたしかに名局だった(「意外とね 早く九段に なっちゃった 」(http://blogs.yahoo.co.jp/kiyotaka_since1974/50398430.html)
参照)。しかし、肝心の竜が取られちゃったんだよなぁ。
「名局賞特別賞 第68期順位戦C級2組 児玉孝一七段―金井恒太四段」も驚いた。千日手指しなおしの末、児玉七段が勝ったのだが、金井四段が決め損ねたんじゃなかったっけ?金井さんの昇級はめでたいが、昇級を逃したほうがインパクトが強かったな。もっとも、名局賞とは何等関係ないが。
「名局賞は年間で最も優れていると認められた対局に贈られる賞」のはずである。お互い悪手がない対局こそがふさわしいと思うのだが。
*本エントリーをよく知りたい方は、『将棋世界』2010年4月号(日本将棋連盟・毎日コミュニケーションズ)を御覧ください。