清高の ニュースの感想 令和版

題名川柳・内容超一流!

参院選 問題だらけの 制度かな

第25回参議院議員通常選挙が2019年7月21日に行われた。本エントリーでは(何の脈略もないが)小関順二さんの『プロ野球問題だらけの12球団』(草思社)をもじって、「参院選 問題だらけの 制度かな」と題して、筆者が思う参議院議員通常選挙の問題点をまとめてみる。

 
第1に、選挙区。現在訴えが提起されている1票の格差が問題なのは言うまでもない(結論が合憲でも、可能な限り1:2未満、にすべきなのは書くまでもない)。
 
それもそうだが、小選挙区と、大選挙区である中選挙区制の並立制の根拠がわからない。憲法の教科書に書いてある話だが(だから、憲法の教科書において「小選挙区制」あたりを索引で調べられたし)、多数代表制である小選挙区制と、少数代表制である中選挙区制というのは、原理的に別だからである。
 
あと、小選挙区の部分、すなわち1人区で、決選投票をしない意味が分からない。例えば筆者が在住する(書庫に「宮城仙台」とあることから真実と解釈してほしい)宮城県の選挙結果は、NHK参院選2019 宮城 選挙区」(2019年7月24日アクセス。https://www.nhk.or.jp/senkyo/database/sangiin/2019/04/skh43395.html
)によると、当選した石垣のり子さんの得票率が48.6%、(以下落選)愛知治郎さんの得票率が47.7%、三宅紀昭さんの得票率が3.7%だという。つまり、石垣さんは、宮城県選挙区において投票した人の(当然ながら、投票しない人は無視して構わない)過半数の支持を得ていない。石垣さんを宮城県の代表としていいのだろうか?決選投票をしたら愛知さんが勝っても不思議ではないのではないか?
 
第2に、比例代表制。特定枠はおかしい。投票する人が順位をつけられることに決めたはずなのに、それに関わらずに優先的に当選させていいのだろうか?過疎地や障がい者ということで(推定)政党が勝手に優先させることが許されるのだろうか?そんなに政党が優先的に当選させたいのならば、以前の通り拘束名簿式にすべきであろう。元モーニング娘。市井紗耶香さん(立憲民主党)は落選したが、投票する人が順位をつけられるとすると、有名人が入りやすくなると予想され、有名人の確保が政党の至上命題になっていれば(インセンティブはある)その正当性は何だろうか?
 
と、このような問題点があり、二院制だから民意の忠実な反映が難しい側面があるので(議員数が多ければそれだけ反映させやすい)、一院制の移行を本気で検討すべきだと思う。