奥原慎平.「マスコミはLGBT活動家の意見ばかり‥」女性スペース守る連絡会が会見.産経新聞.2023-12-15
,(参照2023-12-16)によると、
女性の権利保護を目指す「女性スペースを守る諸団体と有志の連絡会」は15日、東京都内で記者会見し、戸籍上の性別を変更する要件を盛り込んだ性同一性障害特例法に関する最高裁の決定に否定的な考えを示した上で、男性器を有した人による女性トイレの利用を公認しないための法整備などを訴えた冊子の発行を公表した
という。
上記産経新聞の記事に「冊子の紹介・ダウンロード(女性スペースを守る会)」のリンク(
https://note.com/sws_jp/n/n6793f7b3186a
)*1があり、さっそくpdfデータ*2を手に入れたので、それに基づいて検討する*3。
「身体性別をグラデーションとしたり」するのが「とても危険」かは、正直よく分からない。また「『性の多様性』」の話なのになぜか「小児愛」が出てくる*4。
筆者が気になったのは、p.6からの、「女子トイレを守ろう」のところ。以下、引用しつつ検討する。
それは知らなかった。
ただ、ジェンダーレストイレは無理として*6、また、「トランス女性の約6割、もしくはそれ以上は女性を性的対象としています」*7としても、それゆえ「男性器のある人は、男性の多様性として男子トイレを利用すべき」*8とはならない。シス女性が女性を性的対象としている場合とどう違うのかがわからないからである。
以下は筆者がトランスジェンダーについて知るために愛読している、遠藤まめた*9責任編集.trans101.jp:はじめてのトランスジェンダー.内の、FAQ|性別で区別されたスペース編,
,(参照2023-12-16)のQ18~Q22で何ら問題ないと思っている。要は襲うことが悪いのであって、「男性器」*10が悪いのではないのである。
「行き過ぎた性教育はまずい」のところもよく分からない。もちろん内容に関する批判はあろうが、筆者の知る限り、「自慰はいくらやっても良い」ことを否定しているものはない。性行為が楽しくないとすれば誰もやらないとも思うし*11。
「LGBT活動家は当事者の代表ではない」とある。もちろんいろいろな意見はあるが、特定の立場の全否定、すなわち、「LGBT活動家は当事者の代表ではない」というのはいかがなものだろうか*12。
「本当の差別や偏見とは」*13のくだりは、まさに、LGBTの差別を禁止すべきという話なのだが、実際の法律がそうならず、「性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律」(令和5年法律第68号)となったのは皆さんご存じだろう。
一部検討したが、トイレに関してはtrans101.jp:はじめてのトランスジェンダー.に勝てず、性教育についても既存の結論に不満を述べているだけで、現時点では信用されないだろう。
なお、スポーツ*14については、今後の動向次第とする。
*1:以下、ウェブサイトは、断りのない限り、2023年12月16日に参照した。
*2:「冊子の紹介・ダウンロード(女性スペースを守る会)」のリンクから、「booklet.pdf」をダウンロードした。なお、以下においては「pdfデータ」と表記する。
*3:なお、以下において、カギカッコは、pdfデータからの引用。
*5:pdfデータp. 6.
*6:シス男性の筆者からすれば、小便器は必須なので、男女別のトイレを妥当とするから。
*7:pdfデータp.7.
*8:pdfデータp.7.
*9:プロフィールは
https://www.endomameta.com/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AB/ ,(参照2023-12-16).
*10:pdfデータp.7.
*11:この段落のカギカッコ内は、すべてpdfデータp.8からの引用。
*12:この段落のカギカッコ内はすべてpdfデータp.11からの引用。
*13:pdfデータp.13.
*14:pdfデータp.5に関しては、特に意見はない。